千住で聴く世界の音楽Vol.1『南米の音楽』

2010 年~ 2011 年に建国200 周年を迎える南米のチリとウルグアイには、その歴史を映し出すような音楽が存在します。
それがチリのフォルクローレ(Folkrore)とヌエヴァ・カンシオン(Nueva Cancion)、そして、ウルグアイのカンドンベ(Candombe)です。
カンドンベとは、奴隷としてウルグアイに連れてこられたアフリカ系住民が創り出し、国に禁じられながらもずっと続けられてきた音楽です。3 種類の大きさの異なる太鼓(tambor:タンボール)によって重層的に奏でられるリズムパターンが基調となり、そこに歌などが加わります。
今回のコンサートでは、ウルグアイの巨匠ピアニスト、ウーゴ・ファトルーソ率いるウルグアイを代表するカンドンベのグループ、「レイ・タンボール(Rey Tambor)」をお迎えし、カンドンベの紹介と演奏を行います。
さらに、チリを代表する国民的歌手、フランチェスカ・アンカローラも出演。民衆の間で歌われてきたフォルクローレと、フォルクローレを現在の文脈で歌いなおすヌエヴァ・カンシオンをご紹介するとともに、フランチェスカが紡ぎだすオリジナル曲の演奏をお届けします。
ゲスト歌手松田美緒も加わり、国を超えたアーティストたちによる共演もお楽しみください。

公演情報

日時:2010.11.12 (金) 18:30開演 (18:00開場)
場所:東京藝術大学千住キャンパス スタジオA (足立区千住1-25-1)
入場無料・事前申込制  定員:150名

*必ず往復ハガキで事前にお申し込みください。
*応募者多数の場合は、足立区内在住の方を優先にて、抽選させていただきます。
*未就学児のご入場はご遠慮ください。

主催:東京藝術大学アートリエゾンセンター/国際交流基金JAPAN FOUNDATION
共催:足立区教育委員会

お申し込み情報

出演者情報

  • Rey Tambor

    Rey Tambor

    レイ・タンボール

    約200 年に渡りウルグアイ文化の重要な位置をしめてきたカンドンベ(Candombe)。3 種のタンボール(tambor 太鼓) によるリズムを生き生きとつむぎ、多彩な音の拡がりを表現する、ウルグアイの代表的カンドンベ・グループ。ディエゴ・パレデス(Diego Paredes)のタンボール・ピアノ(tambor piano)、フェルナンド・ヌニェス(Fernando Núñez) のタンボール・チコ(tambor chico)、ノエ・ヌニェス(Noé Núñez)のタンボール・レピーケ(tambor repique)に、巨匠ウーゴ・ファトルーソによるピアノ、アコーディオン、歌の印象的な旋律が加わる。代々伝えられてきたカンドンベの伝統曲から、異ジャンルの有名曲、ファトルーソのオリジナル曲まで、そのレパートリーは幅広い。モンテビデオの格式ある劇場での公演や、アルゼンチンのパーカッションフェスティバル参加など、精力的な活動を展開。これまでに3 枚のアルバムをリリースしている。

    Hugo Fattoruso (ウーゴ・ファトルーソ) ピアノ、アコーディオン、歌、タンボール・ピアノ
    Diego Paredes (ディエゴ・パレデス) タンボール・ピアノ
    Fernando Núñez (フェルナンド・ヌニェス) タンボール・チコ
    Noé Núñez (ノエ・ヌニェス) タンボール・レピーケ

  • Francesca Ancarola

    Francesca Ancarola

    フランチェスカ・アンカローラ

    チリ、サンティアゴ生まれの歌手、作曲家。ヴィクトル・ハラ、ビオレッタ・パラ、ミルトン・ナシメント、チャブーカ・グランダ、シルヴィオ・ロドリゲス、シコ・ブアルキといったアーティストから音楽的影響を受けた彼女の楽曲には、ラテンアメリカのフォルクローレの豊かさと、JAZZ のいろどりとが織り交ざっている。
    チリ音楽芸術基金主催によるチリおよび周辺国のツアーや、ブラジル、ポルトガル、フランスのジャズフェスティバル等に参加、ペドロ・アスナール、アルマンド・マンサネーロ、アンサンブル・カンテサンスなど著名アーティストの公演にも参加している。ニューヨークのメディアでも大きく取り上げられるなど、世界的に注目される、最も突出したチリ人歌手の一人。

  • 松田 美緒 / ゲスト

    松田 美緒 / ゲスト

    秋田生まれ。ポルトガルの民族歌謡、ファドに自己表現の形を見出し、2003 年、リスボンに留学。ファドをはじめポルトガル語圏の様々な音楽文化を習得し、カーボ・ヴェルデに歌手として滞在。大西洋の音楽世界をテーマに、ブラジルのショーロの音楽家と作った「アトランティカ」(2005) でビクターよりCDデビュー。以後、「ピタンガ!」(2006)、「アザス」(2007)をブラジルで録音。アルゼンチン、ベネズエラなど現在はスペイン語圏にも本格的にその世界を広げ、現地のミュージシャンとセッションを重ねる。
    2010 年にはウルグアイの巨匠ウーゴ・ファトルーソ(Pf)、ヤヒロトモヒロ(Per)と共に作り上げた「クレオールの花」を発表。確かな歌の力で世界をつなぐ、その歌声には、彼女の旅する様々な地域の魂が宿っている。

お問い合わせ

東京藝術大学アートリエゾンセンター
電話:050-5525-2744、2727(平日10:30ー17:00)
FAX:03-5284-1578