Music at Home第4回「文化の日 古楽への誘い」を配信しました。

11月3日より配信

Music at Home第4回は「文化の日 古楽への誘い」と題して、バロックヴァイオリンとチェンバロの演奏を配信しました。

東京藝術大学には、バロック時代の音楽を中心に研究している「古楽科」があります。皆さんは「古楽」と聞いてどのような音楽を思い浮かべますか?古楽=古い音楽という名前が、古楽を捉えづらくしているかもしれません。バロック時代は、確かに楽器も異なることが多く、様々な点で古典派以降の音楽とは趣を異にしていますが、バロック→古典以降の連続性を鑑みると、決して古い時代の音楽という独立したものではなく、古典以降への音楽に多くの影響をあたえており興味深いものです。今回は、バロック作品の特徴や楽器の違いなどをわかりやすくご紹介しながら、代表的な4作品の演奏を公開しております。

演奏と解説は、古楽科を修了したヴァイオリンの池田 梨枝子さんとチェンバロの鎌田 茉帆さんです。

プログラムは、チェンバロ作品の「ニ長調 FbWV620」(J. J. フローベルガー)、ヴァイオリン作品の「ヴァイオリンのための無伴奏パルティータ3番 BWV1006より ガボット」(J. S. バッハ)、そして、デュオの「独奏ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ Op.5 第4番」(A. コレッリ)と「独奏ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ Op.2 第12番」(F. M. ヴェラチーニ)です。

田村文生准教授のインタビューによる、演奏者お二人の作品解説・楽器紹介は必見です。演奏を聴く際によりお楽しみいただく助けになれば幸いです。

 

さてMusic at Homeでは毎回、音楽環境創造科の学生に録音をお願いしています。今回「古楽への誘い」の収録でも4名の方が録音に参加してくださいました。中心となって録音を担当してくれた井関幸平さんに収録に関するアンケートに回答いただきました。

Q、収録に参加した感想をお願いします

普段あまり聴く機会がない古楽器を録音する機会に巡り会えたことはとても幸運で、非常に新鮮な体験でした。録音技術がなかった時代の、これらの曲を書いた作曲家たちは、自分の曲がこのような形で記録・配信され皆様に聴かれているなんて思いもしなかったでしょう。数百年の時間を超えて作曲家と皆様が繋がるそのお手伝いをできたことに感謝します。

Q、録音で工夫した点はありますか

バロックヴァイオリンとチェンバロは、現代のヴァイオリンやピアノとは完全に異なる楽器です。音量や音色の変化が小さいことから、演奏者の意図が音の細部に現れると考え、全体の雰囲気を掴みつつ音の細かな違いを捉えられるように録音しました。是非、音の細かい部分まで聴き、演奏者がどのようなイメージで演奏していたかということに思いを馳せていただければと思います。

Q、大学での研究内容を教えて下さい

私の所属している研究室では音響心理をテーマに、音そのものやそれを聞いた人間の感性などを実験によって“測定する”ことを行っています。学生は立体音響技術や人間の複合音知覚などを対象について研究しており、中でも私はヴィオリストの演奏方法の違いについて、演奏の客観的な相違や演奏音の主観的な相違など様々な角度から研究しています。

 

是非とも井関さんこだわりの録音にじっくり耳を傾けてみてください。

調律師の加屋野木山さん

チェンバロ

調律師の加屋野さんお手製です

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